好きなひと。

戸惑い

冬也君の度重なる攻撃に堪えきれず、あたしはくるりと身体を前に向けて机に伏せた。

後ろで、冬也君がくすくす笑っている。

あたし…からかわれてる？

ここ、教室だよね？

冬也君、…いじわるだ。

ふと周りが気になってきょろきょろするけど、あたしたちを見ている人はいないようだった。

一真は…いつのまにか自分の席に座っていた。

前の席の佐伯さんと、いつもと変わらない様子で会話している。