入籍と母の企み

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圭吾のお母さんは、この場にいる誰よりも気合いが入っている様子。 かなり鼻息が荒い。 「…兄貴達の時も散々口出しして叱られてたじゃん」 圭吾が呆れた様に言うと、お母さんが食って掛かる。 「圭ちゃん!あれは口出しじゃなくて、アドバイスよ!!」 「どっちにしろ、兄貴も義姉さんも迷惑してたじゃんか。こーゆー事は、主役の俺等が決めるから」 私と両親の三人は、目の前で繰り広げられる親子喧嘩にただ目を丸くさせるばかり。 「でも、圭ちゃ――――…」 「だから、口出すなってのっ!!」 ピシャリと言い放たれたお母さんは、シュンと背中を丸める。 そ、そこまで言わなくても… 「とにかく、式場とかドレスだとかは、まだ日はあるし、これから二人でじっくり決めるから。ねっ、夕子サン?」 「えっ?あ…うん…」 突然話を振られ、私は慌てて返事を返した。
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