新しい恋

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二人でラーメン屋の暖簾をくぐる 「いらっしゃいませー!」 店員の賑やかな声が店内に響いた。 ここは以前、山根くんと来たお店。 あの時はダラダラと話し込んで、せっかくのラーメンが台無しになってしまったから、今日はそのリベンジ。 二人掛けのテーブル席に腰を下ろすと私はメニューを開いた。 「私は味噌にしますけど、瀬川さんは何にします?」 私の問い掛けに瀬川さんは優しく微笑む。 「夕子さんと同じ物を」 瀬川さんはラーメンが好きだって言っていたけど本当かな? 瀬川さんとラーメン…なんか意外な組み合わせな気がする。 そんな事を思いながら、じっと瀬川さんを凝視してみた。 「どうかしました?」 目の前にはテーブルの上に頬杖をついて、私を見つめている瀬川さん。
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