入籍と母の企み

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「あっ!そうそう!」 いそいそと紙袋を手に取った母は、それを圭吾の方へ差し出した。 「圭吾さんに似合うと思って、つい衝動買いしちゃったのよー!」 「えっ…何ですか?」 「家に帰ったら開けて頂戴ね」 うふふっ…と含み笑いをする母に何やら嫌な予感がした。 母さん…何を企んでるの? 「ありがとうございます」 疑惑の念を抱く私とは違い、圭吾は何の疑いもなくそれを受け取る。 「今度、ウチに来るときに着て来て下さいね!」 「?…あ、はい」 という事は、服?みたいね 母さんの見立てた服… 母さんのセンスは微妙だからなぁ 今日着てる、どぎついパープルのツーピースだって一体どこで買ったのよ…
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