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「いや、だからって彼に贈る物じゃないでしょ!」
慌てて逸れかかった話を元に戻す。
だって、圭吾は自分の幼く見える外見をかなり気にしているのだから。
私が気にしていないって言っても、まだ気にしてるし…
『絶対圭吾さんに似合うと思って、つい衝動買いしちゃったの…うふふ…』
だから、うふふ…じゃないって…
「いくらしたのよ?制服って高いんじゃない?」
『えー…全部で7万位?へそくりで買ったのよ』
「なっ…7ま…」
父さんが聞いたら嘆くわよ…
「ったく、母さん…余計な事しないでいいから…」
溜め息混じりに母に説教をし始めると、圭吾がおもむろに立ち上がった。
「圭吾…?」
彼は、制服一式を抱えて奥の方へと姿を消してしまった。
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