始まり

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「翔、頼みたい事があるんだ」 そう険しい顔付きで言うのは 近藤 勲。 真選組の局長だ 「なんすか?近藤サン」 「俺も断ったんだがな……」 「ん?」 「高杉晋助の居場所がわかったらしい。それで 密偵のお前に乗り込んでもらいたいらしい」 そんな………私が? 「わ、わかった……行く」 動揺を隠し言葉を紡いだ。 「だが……「俺は大丈夫だ」 「そうか……すまんな……」 苦虫を噛み潰した顔をする近藤サン 「なに…気にすることはないさ…近藤サンは。」 「ふっ…ありがとうな翔」 眉を寄せたまま 申し訳なさそうな瞳は うっすら涙ぐんでいた 「皆には…「大丈夫だ」 近藤サンは私の心を見抜いているように 力強く答えた 「ありがとう!近藤サン」 私は自室へ帰る 「はぁ……あっちでは 女でいいのかなぁ」 ――土方サンには 「会えなくなるのか…」 「誰にだ?」 聞こえたのはこの 愛しい人の声 「うわぁ!!」 急に入って来たのは 土方サンだった 「い……いや再放送のドラマの話しですよっ」 完全に目が泳いでいる翔 ―翔…何か隠してんな 隠し事は一つにしろよなぁ 俺ァ知ってんだぞ お前が 女だって事 .
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