523人が本棚に入れています
本棚に追加
/290ページ
花束を渡すと男は満足そうにうなずく。
「おいくらですか」
会計を済まし、若い男は後ろを向く。
去ろうとしないため不審に思っていると、男は振り向き、花束を咲に向けた。
「―あの…気に入りませんか?」
「いえ、これをあなたに」
「―え…?」
「開店おめでとうございます」
「あの…あなたは…?」
「僕はただ頼まれただけですから」
そう言われて気付いた。
「―もしかして…」
ヒマワリの花にカードが添えられている。
最初のコメントを投稿しよう!