いつだって君が救世主

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朝を感じた身体が、自然と意識を目覚めさせる。 ぼんやりとした意識の中で感じたのは湿気と雨音。 今日も雨か。 と少し気を落として、起きることを放棄する。 雨は嫌いじゃない。 匂いとか空気とか、空の色、音だって。 寧ろ好きなくらいだ。 だけど、ここ数日雨が続いてて。 天気予報なんか見てないけど、折角の休みだから久し振りに晴れたら良いな、なんて勝手に期待してたから、また勝手に落胆してしまう。 何もする気が起きなくて、そのまま重たい身体と共に意識も沈んでいった。 ふと意識が浮上したときに大分眠ったような気がして、のそっと腕だけを上げて携帯を手に取りディスプレイを確認してみると時刻は昼をとうに過ぎていた。 雨音が聞こえる。 まだ、降ってんのか。 そう思うと起き上がることさえ面倒臭い。 しばらく携帯を握ったまま、まだ残る眠気に身を委ねてみたが、ふわふわと揺れる意識を持て余すだけだったので仕方なく起き上がる。 .
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