ありふれた、その

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「うーんん?んうーん。 も、おまえひとりでしゃべっとけて。」 長い文章を口にするんは面倒やから、理由とかそんなんは抜きで要望だけを伝える。 喋ってる途中で口が怠くなって変に途切れるし、舌っ足らずで自分で聞いててきもい。 てか、これしか喋ってへんのにもう疲れた、顎だっる。 「いや、ちょっ、なんでやねん! 会話成り立たんやんけ! あ、いや、最初から成り立ってへんか、って違うっ。 ひとりで喋るて可笑しいやろ。 もうそれ、ただのひとりごとやんけ! って俺、めっちゃひとりで喋っとるやん!」 「ふふっ、ははは!」 文句並べて、結果ひとりで喋っとる藤原がおもろくて笑いが零れた。 どないなってんのか、口角上げんのも怠かったけど、それでもめっちゃおもろくて、楽しくて。 自然と頬が緩んでいた。 .
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