82人が本棚に入れています
本棚に追加
「何、笑うてんねん、もー。
ほんまひとりで喋っとけてどないな要求やねんな。」
そう言いながら藤原は困ったように、でも楽しそうに優しく笑った。
文句言いながらも笑って、しゃあないなー言うてまたひとりで喋り始めてた。
なんや、幸せやなぁって。
こいつ、俺んことめっちゃ好きなんやなぁって。
「ふふーんー(笑)」
そんなことを思うと、自分でもめっちゃきもいな思うほどの変な笑い方してもうた。
「何、その笑い方ー?
きんもー!」
藤原はわざとらしくそう言うと、けたけた笑っていた。
「ふふっ、うっさいわ(笑)」
こんなしょーもない、下らない会話が、日常が。
俺らにとっては、どーしようもないくらい楽しくて。
どーしようもないくらい、幸せ。
fin.
最初のコメントを投稿しよう!