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敵だと思っていた大崎がそこまでしてくれていたとはだれも思わず、自分達は蘭を守ることも出来ずにただ単に刺されるのを待っていたようなものだ。
不甲斐なさを今更ながら思い知らされる。
大崎には一言『怒鳴って悪かった』とだけ伝え、蓮は本来会長である蘭が入り浸っていた会長室に入ると藺が『帰るよ』と声をかけるまで蘭の変わりに会長と副会長の仕事を両立していた。
それから数日後。
またもや学園に衝撃が走った。
その日はなんだか学園中が朝から落ち着かずいつもと違う雰囲気を漂わせていた。
そして、いつもならば生徒会から知らせでしか殆ど使われない放送室のスイッチが入り耳を疑いたいたくなるような情報が入ってきた。
「突然ですが生徒の皆さんに報告です。
本日、特別生徒会会長である小西蘭さんから本日付で会長職を辞退し転校届けを提出しましたので受理致しました。つきまして、次期特別生徒会会長職を窪木蓮さん、副会長を相澤直人さん、会長・副会長補佐を大崎純さんに任命したいと思います。」
その放送を聞きざわつく生徒。
生徒会メンバーと大崎は硬直した体で職員室に駆け込む。
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