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「蓮!!理玖!!亮!!直人!!大崎先輩!!どうしよう!?」
朝早い時間帯、いつものようにちょっぴり役職が変わったメンバーで生徒会の作業をしていた。
だが、今朝は藺が少し遅れて行くと言うので気にしつつも作業をしていたら、突如凄い勢いでドアが開き藺が叫んだ。
突然過ぎてクエスチョンマークが浮かぶメンバー。
とりあえずただ事ではないと悟り皆で部屋の中央部に設置してあるソファーに適当に腰掛け、動揺している藺の変わりに亮が紅茶をいれて藺を落ち着かせた。
「落ち着いた?」
やさしく亮が聞くと小さく頷いて謝った。
「ごめんなさい。突然過ぎて気が動転しちゃったみたい。」
「大丈夫だよ。けど藺がそんなにあわてて叫ぶなんて…何があったの?」
亮が冷静なまま聞き返した。
「皆も落ち着いて聞いて欲しいんだけど…。私ね、毎朝毎晩蘭に電話してたの。でね、今朝もいつも通りにかけたのそしたら繋がったの!!」
「まじかよ?」
「蘭が出たのか?」
理玖と蓮が興奮気味に聞いてきた。
「多分、蘭だと思う。」
「多分って?」
理玖が聞いた。
「確証がないの。蘭なのって聞いたら『そう聞きました。』って。誰にどう聞いたのかはわからないけど多分蘭は何らかの理由で…」
その先は聞かずともわかった。
特に蓮には痛いほど。
蘭はまた、記憶喪失になってしまったのだと。
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