綺麗なもの

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  「何、言ってるんですか……?」 「これでも真剣なのですが……」 唖然にとられた俺はもう頭が混乱していた。 「なななな、何歳だと思ってんだ!!」 「そうですね、高校3年生というところですか?因みに私は二十歳です」 「わっけぇ!!」 思いの外若すぎて思わず口にしてしまった。 恥ずかしや恥ずかしや……じゃ、なくて!! 「俺、男ですよ?」 「線は細いですが、男ですね。因みに私も男です」 「知ってるし余計なこと言うな!!」 俺のコンプレックスーーー!!!!! 「因みに私はゲイでもバイでもなく、ドノーマルです」 「俺もですよ」 ギシギシと歯を食いしばりながら言う。 俺がゲイなら歌舞伎町じゃなくてその先の二丁目に行きますよ行かないけど!! 「私と付き合ってくださいませんでしょうか」 「……どこに?」 「交際してくださいませんか?」 ボケてやったのに普通に返された心がいてぇ!!!  
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