エピローグ

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あれから、我が家の門限が一段と厳しくなったのは、言うまでもない。 あの悪魔のような男は、京極晃彦という名前だった。 ハーフかと思ったけど、純粋な日本人だった。 やはり、あたしと同い年だった。 5年前に、両親が事故で他界。身寄りはなく、一人暮らしだった。 お手伝いさんが何人かいたらしいけど、皆、気味悪がって、次々に辞めていったとか。 何でも、父親が画商で、先祖代々受け継いだ遺産もあり、定職にもつかず、遊び暮らしていたそうだ。 近所づきあいも全くなく、滅多に屋敷の外に出ることもなかったという。
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