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第一章 裏切り
――広大な大陸マシナーリ。
その北東に位置するリベレ王国。人口が五千万人を越える大国だ。
国家は人間のみで構成されており、城下街には多数の種族が雑ざって暮らしている。
外来の商人や大道芸団が連日連夜、大通りを賑やかしている。
現在戦争は複雑に絡み合った同盟関係などにより、膠着状態にある。
それによって、様々な種族が入国したきたのだ。
しかし人間以外の種族は差別され貧富の差が激しく、それによる治安の悪化が問題となっているのも現実だ。
城門近辺には多数の警備が張り巡らされており、人以外の者はそこに近付く事さえ許されていない。
王族の者はほとんど城下に姿を見せる事がない為、あまり街の情勢を知らないらしい。
国民の差別問題の改善は城下の警備の者達に懸かっているのだが、警備兵の中にも差別問題は浸食している様で期待はできない。
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