プロローグ

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何か手はないのか? 気持ちばかりが焦る。 退くしかないと隊長を見る。 すると、隊長が天を仰いでいた。 うつむき、首を横に一振り。 どうやら覚悟を決めたようだ。 自分の持っている剣では相手の分厚い鎧には歯が立たない。 どうすれば…。 よし。それならと、敵の繰り出す槍を左に避け、槍めがけて剣を上からたたきつけた。 鎧がダメなら武器をだ! 『ガキッ!』という音と同時に手に痺れがはしった。 かろうじて剣を落とさずにすんだが、相手の槍を叩き落とすことができなかった。 相手がその槍をなぎ払う。 それを腹に受け、うしろにふっ飛んだ。
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