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絵梨佳ちゃんとの遊びは実際疲れたけれどとても楽しかった。
絵を描いたりは勿論、テレビゲームなんかもした。
カーレースやミニゲームなんかは絵梨佳ちゃんの圧勝。
リズムゲームは私の方が勝ったけれど多分後日にやったら負けてしまうと思う。
因みにカナタさんは負けなし。
というか新記録をどんどん作ってしまうほどの腕前だった。
そして今、遊び疲れた絵梨佳ちゃんは床で眠っちゃっている。
そっとタオルをかけてあげているとお父さんの様子を見てきたらしいカナタさんが帰ってきた。
「なんだかんだで二時間も付き合ってもらっちゃって、すみません」
「い、いいえ!!楽しかったですから、気にしないで下さい」
確かにもうすぐ六時になってしまう。
でも今は夏だから空は明るい。
帰るのに心配することはないくらいには。
「じゃあ、私は帰ります。今日は本当にありがとうございました」
「あ、送ります」
「大丈夫ですよ、空明るいですし家も近所なんで…」
そのままスクールバックを手にして部屋を出ようとすると右手を掴まれた。
振り向くと何やらムッとした表情のカナタさんに顔を見られた。
「――…送ります」
「………は……はぃ…」
……うん、美形の睨みは凄く迫力あるってことがよく分かりました。
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