第一章

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街をふらふらするのは飽きたので、外に出てみた。 「あ、勇者」 …勇者は子供に剣を向けていた。 あれ?勇者なのに? 私の視線は、自然と子供に向く。 女の子だ。 彼女は怯えながらも、手を翳し、何か唱える。 「させるか!!」 勇者は剣を振る。 「…」 少女は無言で避け、詠唱を再開。 何やらバトルっぽいじゃないか。 楽しくなってきたが、勇者が子供に剣を振るのはマズい。多分、マズい。 「止めろ。私闘は良くない。闘技場か人気のない…街から遠いとこでやれ」 私が言うと、2人は動きを止める。
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