第四章

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「失礼しました」 サタンは悪びれずに言う。 全く、最近はS系の使用人が人気なのかな? 「…で?」 私はサタンに向き直る。 何か用事が有るから来たんだろうし。 「…貴女宛てに、緊急のお手紙が届いております」 チラリと雷帝を見てそう言うサタンの手には血色の封筒がある。 優秀だよね。 「…ふむ」 「タダのお手紙でしたらお渡しするまでもなく、代筆して返信しておくのですが」 差出人不明のそれは丁寧に封筒に入れられているのに、中の紙はグシャグシャ。且つ、文字は赤黒く、嫌な予感しかしない。 「血文字の手紙かー」 「内容以前に、封筒には貴女しか開けることの出来ない魔法が掛かっておりましたので…」 おりましたので? 「解除して危険物ではないかの確認を」 まぁ、コレまでにも色々届いたからね。
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