第一章

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能力使って戦闘力を図る。 「魔力が多いだけの只の人で御座います」 アスモが囁く。 あ、さっき外に待たせたけど、悪魔だから中の様子分かるんだよね。 私が能力発動したの感じて思念飛ばしてきたのね。 囁いたように聞こえるのはそのせい。 「王族とはいえ、容赦はしませんよ?」 「当たり前だ」 多少機嫌を損ねた様子。 「いざ、参る!」 その掛け声と共に、王の喉元に氷の刃を突きつける。 五メートル程しか距離がなかったとはいえ、詠唱ナシの身体能力だとコレは異例な速さだろう。 「い…何時の間に…」 …ちょっと本気で走っただけとは言えないな。 「これ以上なさるようなら、命の御覚悟を」 そう言われれば、続けることも出来ないだろう。
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