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―目の前が明るくなる。
視界に自分の部屋が映った。
しかし、実際部屋でなにかできるわけではない。
「そうだ。俺は死んだんだ。
病気だったんだよなぁ……」
あのときと全く同じ状態のままの部屋に懐かしさを感じた。
「自分の部屋に戻ってくるのは半年ぶりだっけかなぁ~…。」
俺は立花悠椰(たちばなゆうや)
生きていれば今は高2だ
家族は父と母だけ
兄弟はいない
俺は病気で死んだ
病院には半年間入院していた
最初は入院して治療に専念すれば治ると信じられていた俺の病気。
でも、月日が経つ毎に段々病気が重くなってきていた。
いちばんピークだったのは入院して5ヶ月が経ったころだった
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―『先生!脈拍数が低下し続けています!!非常に危険な状態です!!』
「しかし、手術ができるわけではない…。万一の時のために心臓マッサージの用意をしておくんだ!!」
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この数時間後…
俺は奇跡的に意識を取り戻した
このとき、俺は自分を客観的に見ていた。
そう。
自分の体から意識が飛び出ていたんだ
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