始まり

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窓の外の景色は、華やかな街と、忘れさられた街が、きれいに別れている。 山の中腹に建つこの建物は両方の景色が見える。 いろんな立場、いろんな状況の下で、多くの人が住んでいる。 光も闇も、入り交じっている。 だから、探偵会社を始めたのだが… 動機は、至って簡単 もの凄く安易に考えていた。 全く依頼が無い! 俺の技術と手腕なら、依頼が満載のはずなのに… やはり、宣伝が悪いんだろうか… 今まで来た依頼は、犬捜し、バーゲンの順番待ちだけ… 全く探偵じゃない! よろず屋になってる… 財布は、ただの袋となっている… 窓の外は、そろそろ日が暮れそう。 今日も何も無しか… あんなに、多くの人が生活してるのに… そんな事を思いながら窓の外を見ていると、携帯電話が鳴った。
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