始まり

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こんな時間に、何?もしかして依頼? 電話にでると 『もしもし、あの…』 『もしもし、山村探偵事務所ですけど』 『はぁ…依頼したいんですけど… 大丈夫ですか…』 凄く不安げな声がする。 久しぶりの依頼に、流行る気持ちを抑えて、対応しないと。『まずは、依頼の内容を聞かせてもらえますか?』 『は、はい!行方不明の弟を捜してもらいたい…』 お~なんか、探偵ぽい事! いいんじゃない~ 『行方不明?それは警察に連絡は?』 『しました!でも…』 『でも…』 不安げな声は一段と不安げになりながら『相手にしてもらえなくて… 一応は、捜索届は出しました。』 きた~きた~ハードボイルとちがうんかなぁ~ 『相手にされなかった? 理由は?』 『それが… 昨夜の事なんですけど…』 『え、行方不明は昨夜から…』 『はい…実は…』 その依頼者が話した内容を簡単にまとめると 昨夜、弟は友人三人と心霊スポットに行った。そして、霊に掠われた!と、言う話だ。 そりゃ、警察も相手にしてくれないわ! この世に、霊なんて あれは、マスコミと宗教団体が作った事、ある訳が無い! ま、依頼は依頼! もちろん受ける。 なんせ、赤字路線まっしぐらだから。 『依頼は受けます!成功報酬で手付金として、1万円なんですけど、かまわないですか?』 『もちろん、ありがとうございます。 今から、伺ってもよろしいですか?』 『はい、お待ちしてます。』 やった~久しぶりの依頼~タバコ銭にも困ってたから
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