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………。
『始まった。』
リリリリリリリリリーッッ…。
プツン…。
『皆さんご機嫌よう。諸君らがこの晴れの舞台にたつ日が来ることは運命がもたらした祝福じゃ。その繋がりを決してわすれれぬように。』
僕は疎ましくてしかたなかった。
それはこの偉大なるアルバートアインシュタイン校長の言葉ではない。
『運命がもたらした祝福。』
祝福?違うな。
悲運だ。
だからこそ確かめなければならない。
『そうじゃいい忘れておった。
皆、覚えておるか?式の始まる前の事じゃ。派手な爆音が、鳴り響いたじゃろう。
、
モーツァルト楽譜の大演奏や、ニュートン科学教諭のスモーク実験ではないぞ。
それ以前の、皆を騒がせた爆音じゃ。
あれは、気にすることではない。
一年に一回ある誤った祝いじゃ。
ほれ、気にするでない。
うん…以上じゃ。』
『お言葉ですが校長、誤った歓迎とおっしゃいましたね。
え、今私は聞きましたよ。
この際だから申します。
今宵の式は理事会からわたくしが一任されております。
ゆえ、責任のもと管轄や指示はあなたではないのです。
今回の一連はこのチャップリン、わたくしが引き受けるのです。』
『見事な演説じゃチャールズ。君の勇敢な言葉の数々はみなの警戒をほどきわしの想いをもつぐんでくれた。
これだけの生徒を前に嘘はよからぬじゃろう。
君のことじゃ。
わし以上に知恵を働かせる。
見解があるのじゃろう。』
『校長、貴方もお人柄が良い方だ。
知恵などという遠回しな手法など知識を得ている人間との融通です。
言葉こそ武器。
全校生徒の皆さん、今回の犯人は我が城の名誉と尊厳を傷つける常習犯です。
その男を見つけたら私に知らせてもらいたい。
2学年科学部代表責任者。
アルフレッド…。』
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