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何度も別れたり、よりを戻したりの繰り返し。
そして、この時も、彼とは交際していなかったが、彼からメールでカラオケに誘われ、自分はノコノコとやってきたのだ。
カラオケの個室に入り、特にこれと言った会話もせず、お互い歌っていた。
その後、彼が私に近付いてきて、体に触れてきた。
「もう、やめてよ。邪魔だから。」
「良いじゃん。お願い。」
「無理無理!第一私達今付き合ってもないし!」
「お願い。」
「好きでもない人となんか出来ません。」
「じゃぁ今だけ好きになってよ。」
「無理。」
「今だけ俺を好きになってよ。」
「・・・。」
私は彼に体を許した。
今思えば、きっと心にまだ彼がいたのだろう。
心に彼がいなければ、きっと会ってはいないから。
でも、正直、場所だけは勘弁して欲しかった。
歌い終えて支払いを済ませた。
彼が、お金を払ってくれたのだが、定員に渡されたレシートを私がチラッと確認する。
(・・・ん?あれ?)
「ちょっとレシート貸して。」
彼からレシートを借りて見てみると、注文していない飲み物が書かれていた。
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