重み

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毎日毎日、同じ内容だった。 (ご先祖様。お願いします。母を助けて下さい。それから、弟達の事も見守って下さい。お願いします。) そして、この日も出掛ける前に仏壇に手を会わしていた。 (ご先祖様。ごめんなさい。逃げるようで、弟を置いていってしまう事になります。私のいない間、尚貴を助けて下さい。母の事も、お願いします。) そして、私が向かった先は東京だった。 実は、佳苗と電話で話した後、ある人物にメールをいれたのだ。 『久しぶり!元気ですか?』 すると、すぐに返事がきた。 『おー!久しぶりだね!こっちは元気にしてますよー!どうかしたの?』 まさかだった。 相手は高校生の時の同級生の男友達。 私は定時制の学校に通っていて、幅広い年齢層の人がいる学校で、 彼は私より1つ歳上の同級生だった。 名前は逆井 寛人(さかさい ひろと)。 しばらく連絡も取っていなかったので、きっとアドレスを変えていて、連絡が出来ないと思っていたので、 連絡出来る事に驚いてしまった。 (変えてなかったんだ。)
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