130人が本棚に入れています
本棚に追加
私が、まだ幼い時に、父親が会社を独立。母がずっと助けてきて、会社の信頼が着くようになった。
ずっと事務員をやっていた事、取引先に顔が聞き、正直父親より信頼があった母親。
父親は、たいして会社に顔を出す事もなく、ちょっと顔を出してはバイクに乗り遊びに行ってしまう。
なのに、給料だけはちゃんと貰っていた。
取引先の人が来ては逃げ、何故か月末になると、機嫌が悪くなり、物を投げ捨てたり。
ちょっとでも意見されると怒りだして暴れる。
暴れるだけ暴れると、今度は調子が悪いと言い、家のリビングのソファーで常に横になってテレビを付けて寝ていた。
正直この頃には、私は父親の事が好きではなくなっていて、嫌いとまでいかなくても、困った人として見ていた。
高校を中退した私は、バイトを2つ掛け持ちしながら、家事手伝いをしていた。
父親はほとんど家にいたが、なかなか早くに帰れない母に変わり、夕飯を作ってから、いつもバイトに行っていた。
そんなある日、自宅に母から電話がかかってきた。
「お願い。お母さんを助けると思って、一緒に働いてくれない?」
母は電話ごしに泣いていた。
最初のコメントを投稿しよう!