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「んー・・・眠いなー・・・」
「ちょっと・・・すぐ真横で面白い話してるのに眠いって・・・」
「誰が面白い話してるの?」
「え・・・」
雲一つない、とまでは言えないけどそれなりに気持ち良く広がる青空。
新学期は、とても気持ちの良い天気で始まった。
横で少し・・・ってよりかなりへこんでるチビは、高橋みなみ。
一年生の時に同じクラスになって、今じゃ一緒に登下校するほど仲良しになった。
今年も同じクラスになれたらいいな、なんて思ったりすけど、流石にそれはないだろう。
他愛もない会話をしながら歩いている内に、私達の通う学校の正門が見えてくる。
門に近付いてくるにつれて、門の前に立っている最早見慣れた姿も見えてくる。
「秋元先輩、新学期初日だってのに凄いね」
「まぁ、流石生徒会長って感じだよね」
そう、門の前に立つ見慣れた姿と言うのは、三年生の秋元才加先輩のことだ。
つまり、私達の一つ年上と言うことになる。
「「おはようございまーす」」
「おはよう」
まるで打ち合わせでもしていたかのように同じタイミングで挨拶の声を出した私達に、少し笑いながら挨拶をしてくれた秋元先輩。
端正な顔立ちで、二年生の子たちにはイケメン生徒会長としてかなりの人気を誇っている。
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