それから

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『♪~♪♪~』 電話から流れる曲。 シンちゃんが好きなアーティストの曲だ。 今、シンちゃんに電話してる。 その曲を聞きながら、今日は出てくれるかなと待つ。 私の中でルールがあって。 ワンサビまで聞いて出なかったら切るのだ。 忙しい彼に長々電話が鳴ってるのが申し訳なくて。 もう少しでサビが終わる。 今日も無理かなって思った時。 『もしもし。』 「あっ、シンちゃん。」 あっ、出てくれた。 電話にでてくれただけでテンションが上がる。 『どうした?』 と、私とは対象的に電話から間の抜けた声が聞こえた。 でも、これがいつものシンちゃんだから気にしないで会話を続ける。 「ん~と。今度いつ会えるかな?と思って。忙しい?」 『いや、忙しくはないけど。』 「じゃあ、会えそう?」 『そうだね。いつ休みかい?』 「明後日は休みだよ。」 『じゃあ、明日の夜会うかぁ。』 「本当に!?会いたい。」 『じゃあ、明日仕事終わったら連絡する。たぶん、夜中になるけど大丈夫かぁ?』 「うん。そうしたら、いつものバーで待ってるから終わったら連絡して。」 『わかった。って、あんまり飲み過ぎるなよ。』 「分かってるって。」 『本当かい?まぁ、明日連絡するよ。』 「うん。待ってるね。」 『じゃあ。』 と電話が切れた。 やった~。 明日シンちゃんに会える。 あっ、どうしよう。明日何着て行こう。 それに最近肌の手入れちゃんとしてなかったから パックしないと。 と、この日はバタバタと明日に備えて部屋の中をいたり来たりしていた。
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