それから

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「陽菜のそういう気取らないとこが好きだな。」 「ははっ。惚れないでよ。」 「それはないから。 でも、今日は可愛い格好してるからちょっと考えるな。」 「この服?可愛いでしょう。」 「あぁ。今日はおしゃれしてるって事はこの後彼氏と会うのか?」 「うん。ただまだ向こう仕事中だから。その間にちょっと飲もうと思って。彼の家ここから近いからすぐに行けるし。」 さすが恭ちゃん。気づくよね。 って、いつも仕事帰りに寄る事が多いから適当だし おしゃれしてたらバレバレか。 でも、センスがいい恭ちゃんが服装褒めてくれたから 今日は大丈夫って事かな。 「なるほどね。充実してるな。羨ましい。」 「そう?2週間ぶりだよ。」 「彼女がいない俺からしてみればいるだけで充分だ。 って、陽菜ご自慢のイケメン彼氏はいつ見られるのかな?」 「うーん。誘ったんだけどシンちゃんお酒飲まない人だから。行っても仕方がないって。断られた。」 「そうなのか?写真だけでもイケメンだから会って見たかったけどな。」 「いつか機会があるかもしれないけどね。当分ないんじゃない?」 「残念だな。」 「あっ、てか今日この後会うからお酒そんなに飲めないから。」 「はぁ?なんでだよ。」 「だって飲み過ぎないようにって言われたし。」 「そんなんで呑んべいの陽菜が抑えられる?」 「そこまで私は呑んべいじゃない。」 「いやいや、この前ヨシと2人で飲み散らかしたのは誰だっけ?」 と、恭一にふくみのある笑顔をにされて 一気に血の気が冷める。
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