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うわ~。あの日の事だよね…。
あの日記憶が若干曖昧だけど。
かなり飲んでて。あっ、テキーラめっちゃ飲んだんだったんだ。
「あっ、いや、だって…。
あの時はダーツ勝負でテキーラ飲み過ぎて…。」
「ヘェ~。」
やっやばい。恭ちゃんの目がすわってる。
こういう時は
「ほっ本当に。ごめん。」
と、頭を下げるしかない。
「……。ぷっ、はっはっは。
冗談だって。別に謝らなくても大丈夫だって。楽しかったから。」
と、大笑いする恭一。
えっ、もしかして怒ってない?
むしろ、からかわれた?
「も~。恭ちゃん。マジで焦ったんだけど。」
「でも、あの時の陽菜は面白かったなぁ。」
「やめてよ。忘れたいくらいなんだから。」
「暑い、暑いって言って服を脱ぎ始めるし。とめるの大変だったんだから。」
「すみません。」
「しかも、みんなのほっぺにチュウして回るし。」
確かにした記憶がするわ。
なんかテンション上がっちゃって。
「あ~、もう言わないで。それにチュウしたのはみんなじゃなくて人はちゃんと選んでた。仲いい女の子とスタッフだけだもん。」
「その辺は偉いよな。敬太さんなんか自分には来ないかって待ってただよ。」
「あの人は絶対無理だよ。いい人だけど、ほっぺにチュウしただけでも本気にしてホテルに連れてかれそうじゃん。」
なんて冗談交えながら笑い話してると
どんどんお客さんが増えてお店は盛り上がってきた。
そのほとんどが常連さんで気がついたら
1時過ぎにはいい感じに酔っ払ってしまった。
「恭ちゃん。お酒ちょーだい。」
「はい。はい。案の定酔っ払っいじゃん。」
「この状況で酔うなって方が無理だよ。大丈夫。まだちゃん喋れてるから。」
「はい。ビール。」
「ありがとう。あっ、竜。手が空いたらダーツしよう。」
「いいっすよ。今日も陽菜さんに勝ちますからね。」
「言ったな。まだペーペーのくせに。まぁ、言ったからには負けたらテキーラね。」
「いいすっよ。」
と、新人のスタッフの竜とダーツをする事とにした。
結果は…もちろん。
よし。勝った。
だから
「竜にテキーラ。」
と、大声で言い、竜にテキーラを渡す。
そして、苦虫を噛み潰したような顔で飲む竜を見て。
ざまーみろ。
と、心の中で喜ぶが。
それが顔にまででてしまう。
「悔しい。陽菜さんリベンジ。」
「いいよ。」
と、竜が言ってきたのでダーツをまたする事にした。
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