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みんなで居酒屋をでると
この後どうするって話になった。
流れはなんとなくカラオケに行くみたいな話になっていた。
どうしよう。ここで別れられないかな。
バーで飲み直したいな。
と、思っていると
「結城さん、俺先に帰ります。」
「おお、今日はありがとうな。じゃあ、また後でな。」
と、キャップの人と最年長の人のやり取りを聞いて
「あの、私も帰ります。」
と、この流れで帰ろうと先輩に声をかける。
「えぇ、帰るの?」
と、先輩に言われるが
「すみません。ちょっと酔ったみたいなので。」
と、とっさに言うと
「そっか。分かったわ。結構飲んでたみたいだしね。シン君だっけ帰るならこの子お願い。大丈夫だと思うけど送ってあげて。」
「…分かりました。」
「じゃあ、私たちはカラオケに行くね。」
と、先輩たちと男の人たちは歩いていった。
その姿を見送ると
「行こうか。」
と、キャップの人が声を掛けた。
「あの…大丈夫です。私そこまで酔ってないですから。」
「えっ?」
「あっ、いや…。合コンとか苦手なので早く帰りたかったので。」
「そっか。でも、駅まで送って行くよ。」
「あっ、大丈夫です。ちょっと寄りたい所があるので。」
「どこら辺?」
「えっ?反対側の西口の方ですが。」
「俺の家、西口の奥だから途中まで送って行くよ。」
「えっ?!」
「ここら辺、人が多いし危ないから。」
「あっ、どうも。」
と、2人で歩き始めた。
ただその間は終始無言だった。
何を話していいか分からないし
キャップで表情が見えないから、何を考えているのか分からない。
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