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5.その理由

次の日。

〆切直前の報告書を確認する傍ら、つい隣の様子を窺っている私がいた。

視線の先では、彼がパソコンのキーボードを忙しなく叩いている。

一瞬、目が合ってしまいそうになり、慌てて手元の書類に視線を落とす。

いかんいかん。

見落としがないか、再度始めのページから書類を読み直す。

最後に認印を押して、今月の報告書は完成。

私は一息入れに席を立った。