パン屋を継ぐもの

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パン屋を継ぐもの

       1 伝説のパン屋に俺はなるッ!! と言って親父が始めたこの店も、もう20年くらい経つ。 俺が生まれる4年くらい前の計算だ。 俺は中2になる頃には、流石にパンには飽きた。 今も続けている手伝いも、小さい頃みたいに楽しくやっていない。 もはや習慣になっていて、朝の仕事くらいは、俺1人でも出来るくらいだ。 まぁ、おかげで毎朝起きるのは早くなったし、小遣いも結構貰えるし、色々といいことはある。 こんなまだ外も暗い朝早くから、朝の仕込みをしている。 こんな生活はパン屋の家にしかないだろう。 食パンや菓子パンなどを焼きながら、俺は昼飯(と言ってもパンだが)を作っていた。
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