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飛耀が敵陣を攻略した事を伝えるため、伝令を出そうとしていた所へ夏侯惇が伝令でシ水関を抜いたと伝えてきた。
挑みかかるこちらの武将を次々と撃ち破っていた華雄を公孫サンの所にいた客将が一刀の元に切り伏せたという。
これにより連合軍は虎牢関へ進軍し董卓の喉元に迫る事となった。
夏侯惇の部隊に合流した飛耀は虎牢関から出てきた騎馬隊と攻め合う味方の戦いを後方から眺めていた。
「攻め込んでいるはずのこちらが一方的に押されているか」
「中央にいる騎馬隊の動きが目覚ましいですね。あれをどうにかしないと虎牢関は抜けないですね」
「俺たちもこの次で出るんだ。なんとかできないものか」
「正面からぶつかる以外ないでしょう。しかし、まともにぶつかればこちらが潰されます」
盛明が騎馬隊の動きを目で追いながら言う。
「何か策でもあるのか?」
「騎馬隊を止めるだけなら柵を配置しながら進めば」
盛明はそこで肩の力を抜いた。
「これ以上は曹操殿たちの仕事ですね」
「そうだな。だが、考えはいつも用意しておけよ」
飛耀の言葉に盛明は笑いで応えた。
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