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呂布の追撃を何とか躱し、盛明らと合流した飛耀は息を整えた。
それと同時に自分の足が震えている事に気づいた。
「今になって足が震えてやがる」
「大将?」
「あの呂布という男、相当なものだ」
飛耀は公孫サンの騎馬隊が後退していくなか、呂布に打ちかかっていく者がいるのを見つける。
長い髭を蓄えた男が単騎で呂布と打ち合う。
拮抗しているが、まだ呂布が押している。
そこへもう一人加わる。異常に長い矛を自在に操っている。
呂布の動きが完全に止まる。
「二人がかりとはいえ、互角だと、信じられねぇ」
「俺たち三人がかりでも奴の方が上だった」
「行くぞ、呂布はあの二人に任せて周りの騎馬隊を崩す」
飛耀は馬腹を蹴った。
泰一と天冲もそれに続く、公孫サンの騎馬隊と押しあっているところへ横合いから突き崩す。
呂布の動きが止められているためか即座に対応できていない。
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