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呂布を虎牢関に押し込んでから三日が過ぎた。
連合軍は何とか虎牢関を抜こうと猛攻撃をかけたが、虎牢関の守りは固くびくともしなかった。
迂回して洛陽へ向かおうとした者もいたが、全て伏兵に遭い敗走させられていた。
盟主である袁紹は全軍でじわじわと締め上げ続けるというやり方で虎牢関を攻め落とすつもりらしく、自分の軍をほとんど動かしていない。
一気呵成に攻めたいのが孫堅と公孫サンで、事あるごとに袁紹へ意見している。
曹操も口添えしているようだが袁紹は方針を変えるつもりが無いらしく飛耀たちも現状維持で待機したままだった。
「いつまでこのままで居るんで?もう少し攻め込んでも良さそうな
もんですぜ」
泰一が幕舎の中で剣の手入れをしながらぼやく。
「袁紹殿の腰が重いようです。孫堅殿や公孫サン殿がかけあっているみたいですが」
「袁紹はこのまま締め上げるだけだろうな」
飛耀は董卓が黙って圧力を受け続けるとは思えなかった。
「董卓は必ず動く、その時に袁紹では対応できないだろう」
「曹操殿は董卓を討ちたいはず、間違いなく最初に動くでしょう」
盛明はそう言って地図を広げた。
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