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二人は競い合うかのように賊徒を討ち取っていく。
賊は頭に黄巾を巻いている。区別は容易につく。
盛明が戟を振るい、泰一は剣を払う。
賊の数が確実に減らされていく。
「お、お前たちは何者だ?」
頭目の男がわめき散らしている。
周りに三人ほどの手下が集まってきていた。
「浪人さ、ちょっとばかり腕が立つぐらいで後は何もない」
飛耀が馬を進める。弓は剣に持ち替えていた。
頭目はじりじりと後ずさる。
手下にも立ち向かおうとする者はいない。
さらに飛耀が前に出ると、堪えきれなくなったのか手下の一人が槍を構えて突っ込んできた。
飛耀も動いた。
すれ違いざまに剣を払う。
手下の首を飛ばしていた。
飛耀は振り返ることなく馬を駆けさせた。
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