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敵は混乱状態に陥っていた。
少数とはいえ、正面から打ち破られた上に後方から挟撃を受けたのだ。
合流してきた盛明たちはまだ余力があった。
浮き足立つ敵を次々と討ち取っていく。
飛耀も力を出し尽くす勢いで敵を討っていく。
その時だった。
突き出されてきた槍を払い、相手を斬った瞬間に飛耀の剣が折れた。
それを見た数人が一斉に攻めかかってくる。
ほぼ柄だけになった剣でなんとか払いのけていく。
「大将、大丈夫ですかい?」
飛耀の危機を見て泰一が駆けつけてくる。
「なんとかな、それよりもお前の剣を貸せ」
言うが早いか飛耀は泰一の腰に収まっている剣を抜き取った。
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