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泰一の剣を手にした飛耀は再び敵を倒し始める。
一人、二人と討ち倒していく、全てを倒し終えると騎馬隊を素早くまとめる。
全員が手傷を負っていたが死んだ者はほとんどいなかった。
「飛耀殿、大勝ですな」
「盛明がうまく火計を決めてくれたからな。泰一も少ない手勢でよくやってくれた」
飛耀は二人に声をかけ、泰一に剣を手渡す。
「泰一、こいつを返す。助かった」
「大将の剣が折れた時は心底焦りやしたぜ」
泰一が剣を鞘に戻しながら笑う。
「一番焦ったのは俺だよ」
飛耀は倒した相手から新たな剣と槍を奪っていた。
「本隊に合流する。明日の朝一で進発、手当てを終えた者から半数ずつ交代で休息だ」
村の近くを野営場所に決めると飛耀も傷の手当てを始めた。
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