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陳は手にした棒を飛耀に向けて身構えた。
「兄貴がなんと言おうと俺はこいつを認めねえ」
「陳止さないか」
孝が陳の構えを遮ろうとする。
「孝殿、このような状態ではどうしようもないだろう」
飛耀は手頃な枝を拾い上げた。
「気の済むまでやりあった方が早い。そうだろう?」
「おもしろい、俺は兄貴みたいに言葉だけで相手を判断しない」
飛耀の態度を挑発と取った陳は全身に殺気をみなぎらせ始めた。
「悪くない気だが、そういうのはぎりぎりまで秘めておくものだ」
「達者なのは口だけか」
身構える気配もみせない飛耀に陳が棒を突き出してきた。
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