◇◇ 第2章 出逢い ◇◇

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給湯室につくと村上さんは、急にスイッチが入ったかのようにイキイキと話し始めた。 「桜井さんってラッキーよねっ!あの松本部長につけるなんて!ほらっ、あそこ!」 村上さんが給湯室の壁の影から、ひとりの男性を指さした。 「そうなんですか?」 確かに、見たとこかなりのイケメン。う~ん、30歳前後かなぁ…… 「だよっ!社内No.1イケメン上司なんだからぁ~。おまけにNo.1の出世頭!その上、硬派ときてるから、なかなか女子社員も近づけなくて……でも、それが魅力的でねっ」 覚えることが多すぎて、それどころではないあたし。 不細工よりはいいかっぐらいで、容姿を気に留める余裕などまったく無い状況だ。
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