◇◇ 第50章 クリスマスの奇跡 ◇◇

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「そうか、それなら安心だな」 ゲンさんは、ハハハッと声を出して笑った。 「冴子さん、こんばんは」 「大おじ様、こんばんは」 ゲンさんは、今度は冴子さんに、ゆっくりと歩み寄って話しかけた。 「おめでとうと、言ってもいいかな?」 「はい。ありがとうございます」 えっ!?おめでとうって……何!? あたしは、思わず冴子さんを見た。 「妻としての裏方の支えは、働く男にとって、とても重要だ。隼人の事を頼むよ」 「はい。もちろんです、大おじ様」 えっ!?……妻ってことは!? 「それと……」 ゲンさんは、驚きっぱなしのあたしに、一瞬、視線を向けて続けた。 「出来れば、璃子ちゃんの事も頼むよ。社長と専務の妻には、表に見えない部分で、ヤることがたくさんだからね」 「ええ、もちろんですわ。璃子には、彼女の良さを十分に発揮してもらうつもりです。 今後は、私がビシバシと鍛えさせていただきます」 「あぁ、それは、頼もしいね。よろしく頼むよ」 「ええ。大おじ様のご意向は、しっかり、承りました」 ゲンさんは、冴子さんと会話を交わすと、今度は、ゆっくりと視線をあたしに向けた。
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