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人混みを戻るとミーシャの手をしっかり掴んで引っ張ってやる。
時々人々に阻まれて上手く進めない奴ってのは出て来るんだよな。
漸く転移室の前に辿り着いて大きなドアを開けて部屋に入る。
「怪我とかねぇな?」
一応ミーシャに確認すると、嬉しそうにしながら首を縦に振る。
「うん!お兄ちゃんが助けてくれたから!」
時々思うのだがコイツがもし犬だったなら今は猛烈に尻尾を振っていそうだ…何処と無く子犬チックな所あるし。
周りを見渡すと他にも数人、この街出身の魔法学園の生徒が居る。
すると突然足元が輝きだし、奇妙な形になる。
魔方陣が展開したのだ。
魔方陣というのは皆さんご存知、魔法を使うのに現れる紋章みたいな物。
実はこのアルティマでは式として使われている。
例えば1+1=2。
この1+1の所が魔方陣の役割であり、式が揃って初めて応えである2…つまりは魔法が行使できる。
そしてこの式を生み出す、云わばペンの役割を持つのが詠唱と言われる詩の様なもの。
それを紡ぐ事で魔方陣が現れて魔法が発生する。
というのが一連の流れだ。
っと、もう転移だな。
魔方陣から放たれる光がどんどん眩しくなり、ピカッと一瞬強力な光が放たれる。
これで転移完了だ。
学園の転移室に移動が完了しているだろう。
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