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転移室から出ると、何時もの見慣れた学校の廊下だ。
近くにはかなりの数のドアがあるが、これは全て転移室だ。
此処、地下1階だし。
階段を上ると1階の廊下に出る。
俺は2年生、ミーシャは1年生なので此処で何時も別れる事になっている。
「じゃあな、ミーシャ」
「うんっ!またお昼休みに行くからね!」
そして、此方を見たまま走って教室に向かおうとしたのが拙かったのか、ある人物にぶつかった。
「きゃっ」
「おっと…」
それは俺と同じ黒い髪だが腰にまで届くほど長く、紐でポニーテールにしており、その瞳は美しい紫色だった。
「すっ、すいません!前を見ていなくて…!」
ぶつかった事を慌てて謝罪するミーシャだが、ぶつかった相手はフッと優しく笑った。
「気にしなくとも良い…私も不注意だったしな」
彼女は現魔王の娘である超有名人物である、リリーナ・ギャザリング。
この学園の2年生で、生徒会副会長であり…俺のクラスメイトでもあった。
彼女はその美貌とクールな性格から、男子だけでなく女子からも人気があり、一部の女子からはお姉様と慕われている。
その時俺の頭に百合百合しい光景が浮かんだのは別におかしくないだろう?
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