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こうして弓道部に見学に行くことになった俺は、今佐々木さんと弓道場に向かってる。
因みに俺と佐々木さんの会話の様子を見ていて終始ニヤニヤしていた健吾とは校門の前で別れた。
なんでも、バイトの面接があるらしい。
別れ際の笑顔が癇に障ったので、「てめえなんか落ちちまえ!」と、罵声を浴びせといた。
まあ、そんなこと微塵も思ってないけどね。
今俺と佐々木さんは、学校を出てすぐの交差点で信号待ちをしているとこだ。
なんでも弓道場は学校の敷地外にあるらしく、少し歩くのだそうだ。
しかし気まずい。
さっきは健吾がいたから幾分大丈夫だったが、俺は女子と会話をするのが苦手なのだ。
苦手、というより、正確に言えばあがってしまうってのが正しいかな?
佐々木さんみたいに大人しい系の女子なら頑張って話せるのだが。
まあ、そんなわけで会話がないのである。
き、気まずい……。
佐々木さんは俺の一歩前を歩いているので、どんな顔をしてるのかわからない。
はぁ、やっぱ無理を言って健吾についてきて貰えばよかったかな。
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