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そんなやり取りにも全く気がつかない俺は先輩方(おそらく)の引いてる姿に注目したままだった。
「……君、古井君」
「へ? あ、はい! すいません!」
やべえ、部長が呼んでることに全く気がつかなかった。
他の部員もその光景を見てくすくす笑っている。恥ずかしい。
「いや、気にしなくていいよ。古井君であってるよね?」
部長もクスクスと笑いながら確認してくる。
「は、はい」
「私は楠木 渚。まあ、皆私のこと部長って呼んでるけどね。よろしくね?」
「あ、はい! 古井 俊太って言います!」
「よろしく! えっと、古井君は真里ちゃんと同じクラスなんだっけ?」
真里ちゃん? あ、もしかして佐々木さんのことか?
「あ、真里ちゃんってのは佐々木真里ちゃんのことね」
やっぱり。てか佐々木さん、下の名前真里って言うんだ。
初日に自己紹介して覚えてないなんて……今度からは気をつけよう。
その後、少し部長と話をして、見学をさせてもらうことになった。
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