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入学式も無事に終わり、教室に入ると皆、周りを警戒してか誰も会話をしていない。携帯を弄ってるか寝てるかである。
まあ、当たり前か。まだ初日だもんな。
俺は自分の席に着き、皆に習って携帯を弄り始めた。
座り慣れない椅子に違和感を感じていると、不意に背中を突つかれる。
なんだ? と思い、後ろを振り返ると名も知らぬ男子がこっちを見ていた。
ロン毛という感じではないが、そこまで短くもない。くせ毛なのか若干髪が逆立ってるのが印象的だった。
「なぁ、お前どこの中学?」
「ああ……北中だけど?」
携帯を閉じ、名も知らぬ男子の質問に答える。するとそいつは少しオーバーリアクション気味に、
「おおっ。結構中学近いな!
俺、東中の片山 健吾ってんだ。よろしくな!」
「おう。俺は古井 俊太。俊太でいいぜ」
「了解。俺も健吾でいいぜ」
健吾はニカっと笑い、握手を交わした。
初日で友達が出来るなんて、ついてるな~俺。
それに健吾は良い奴そうだし、これから楽しみだ。
その後、健吾と電話番号&メアド交換を済ませ、雑談しているとクラス担任と思わしき人物が入って来た。
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