ついに高校生!

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それから十分程で自己紹介は難なく終了した。 一応補足説明すると、うちのクラスは女子二十人、男子十五人。 若干女子の方が多いのだ。 健吾は「ハーレムだ!」とか言って喜んでいたが、多分そんな上手くいくはずないだろうと俺は思ったが、口に出すのはやめておいた。 「自己紹介は終わったな。早くお互いの顔を覚えて仲良くしろよ」 教師っぽい事言ってるけど、ただ一つ言えるのは、ネクタイ緩めながら言う事じゃないよねそれ。 それから連絡事項を簡単に説明して、HRは終わった。 HRが終わると、授業がない一年生はそのまま放課後となった。 「俊太~。お前これから暇?」 「ああ、まあ」 「マジ!? ?じゃあさ、」 言いながら健吾は鞄から何かを取り出す。 「駅前に新しい回転寿司がオープンしたらしいから、一緒に行かね?」 そう言いながらチラシを渡された。 なになに……『回転寿司 タケロウ 新装開店オープン』……え!? ?一皿80円!? 顔を上げるとニヤリとした健吾。 やるではないかお主。 「行くに決まってんだろ!」 二つ返事で俺は答えた。 どうやら自己紹介のときのことを覚えていてくれたらしい。 「その言葉待ってたぜ! ?んじゃ行くか!」 健吾の屈託のない笑みを筆頭にして、俺たちは意気揚々と教室を出ていった。 「あの……あうぅ」 後ろの方から誰かの声が聞こえた気がしたが、多分気のせいだろう。 そう結論付けて俺と健吾は振り返ることはせず、そのまま昇降口へと降りて行った。
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