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高校に入学してから早一週間が過ぎた。
一週間も経つとクラスの空気も徐々に慣れ始め、休み時間に談笑をする人も増えてきている。
まあ、相変わらず俺と健吾は一緒に行動を共にしてるわけだが。
因みに今は昼休み。
俺と健吾は教室にて昼食を頂いてるわけである。
「そういやそろそろ部活動入部期間だな」
不意に健吾が話題を振ってくる。
「ああ、そういやそうだな。健吾は部活に入るのか?」
「いや、俺はバイトするつもりだから、部活はやめとくわ」
そう言って残りの弁当を一気に口の中へかきこむ。
そっか、高校だと部活は強制じゃないのか。
だったら健吾の言う通りバイトってのも一つの手だよな~。
「俊太は部活どうすんだ? やっぱ柔道続けんのか?」
「いや、柔道はもういいや……」
俺の頭の中で思い出されるあの辛い日々。
やばっ、思い出したら涙が。
「わ、わりい。なんか余計なこと聞いちまったな」
「いや、気にすんな。もう終わったことだ」
そう、終わった。もうあの苦しい日々は終わったんだ……フフフフフ。
「お、おい俊太! なんか目がイってるぞ!?」
昼休みはこうして過ぎて行くのだった。
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